ダミアノ・ディフェンス

オープニングは多数ありますが今回紹介するダミアノ・ディフェンスという定跡は某氏にダメナノ・ディフェンスと揶揄される程ダメな例として覚えるべきものです。実践では使わないようにし、相手がこの定跡を選んだ場合はきちんと咎められるようにしときましょう。

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ダミアノ・ディフェンスの基本形まで

 

1.e4 e5 2.Nf3 f6までがダミアノ・ディフェンスと呼ばれる形です。
次の一手はe5のポーンをナイトで取る一手です。その後はどう黒が指しても白がきちんと最善手を指せば白が有利となります。名前がついている以上昔は指されていたようですが、現在では基本的に指す人はいない定跡となっています。

以下ではそれぞれの変化を見ていきます。

ナイトを黒がポーンで取った場合の変化①

 

e5のナイトを取った場合の変化です。黒のキングの斜め方向が空くので白はクイーンでチェックします。黒はキングが逃げる手とポーンを上げてチェックをかわす手の2択ですが、ポーンを上げて守った場合は上の図の通りe5のポーンを取られつつキングとルークの両取りが受かりません。これは結果的にナイトとルークの交換なので白は駒得をしています。また黒はキャスリングが全くできない形なのに対し白はビショップを動かせばキャスリングが可能なのでキングの安全度も大幅に白が有利であり、総合的にみても白が勝勢に近い優勢と考えられます。

ナイトを黒がポーンで取った場合の変化②

 
ひとつ前と同じくe5のナイトを取った場合の変化ですが、こちらはキングを避けた場合の変化です。黒はチェックメイトされないように逃げ続けるしかないのですが、ポーンを大量にとられた挙句ナイトも取り返されてしまいキングは非常に不安定な場所にいるままです。対して白は大幅な駒得に加えクイーンとビショップの働きも良くキングはキャスリングもできる状態であるので大優勢となっています。

ナイトを黒が取らない場合の変化

 
黒がナイトを取る手が悪手なのではないか?ということでナイトを取らなかった場合の変化です。黒はナイトには逃げれられますが、取られたポーンの駒損をチェックをしつつ取り返せます。ですが白は手順にビショップを上げることができ、キャスリングの準備を完成することができました。ビショップとナイトが上がりキャスリングの準備が整っている白と、クイーンが動き回ってはいるが他の駒が動いていない黒とでは、駒の働きとキングの安全度(キャスリングができるかどうか)という点で白が上回っているので白が指しやすい局面となっていると判断できます。
実践例
以上より同等または黒が良くなる手順がなさそうなので現在ではほとんど指されません。しかし、ダミアノ・ディフェンスの棋譜でも下記のようなものもあります。先手番で白を持つのは後に世界チャンピオンとなるボビー・フィッシャー、後手はマクレガーさん。マクレガーさんはあまり情報がありませんでしたが何度かアメリカはテキサス州のチャンピオンを取ってる方のようです。
 
 対戦の結果は引分け、先手有利のチェスでさらに有利になるダミアノ・ディフェンスで、当時すでにグランドマスターであるフィッシャーが引き分けに終わっている以上完全に欠陥戦法というわけではないのかもしれません。最終手以下は27.ef3 Qxe3 28.Kf1 Qf3 29.Kg1 Qe3 と連続チェックの千日手(パーペチュアル・チェック)となるので引分けです。将棋とは違いチェスは連続王手の千日手も引分けです(将棋は王手している方が負け)。
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