プロ将棋棋士であり2019年のチェスの日本チャンピオンでもある青嶋未来氏についてです。
将棋棋士の彼は2014年度の3段リーグを勝ち抜いてプロ入りした新進気鋭の若手で、振り飛車・居飛車問わず指しこなせるオールラウンダーの実力派棋士です。
そんな青嶋氏ですが、3段リーグを戦っていた2014年に密かにチェスを始め、次に年には大会で優勝するまでになっていました。
チェスプレイヤーとしての青嶋未来
概要

- FIDEレート:2349
- 最高レート:2361
- 国内順位:2位(アクティブのみ、2020年9月時点)
- タイトル:FIDEマスター
- 主な戦績:全日本チェス選手権優勝(2019)、全日本ラピッド選手権(2019)、香港の大会優勝(2018)、全日本快速選手権優勝(2015)
青嶋氏がチェスを始めたのは2014年の年末、ニコニコ動画で羽生善治VSガルリ・カスパロフのチェス対決を見たのがきっかけで興味を持ったそうです。
プロ棋士になって1年目の2015年6月には全日本快速選手権という日本のトッププレイヤーが集う大会で優勝してしまいます。チェスを始めてわずか半年強です。
2018年には香港で行われた大会で優勝し、レートを2300台に乗せたことでFIDEマスターのタイトルを取得しています。
そして2019年にはついに全日本チェス選手権で優勝し、日本チャンピオンとなりました。
この優勝でレートは2350を超え、自己最高の2361を記録しています。
ちなみに青嶋氏は東京の超名門高校である麻布中学・高校の出身です。麻布高校はチェス部があり、チェスの強豪を数多く輩出していますが、青嶋氏自体はチェス部には所属していなかったようです(日本のチェストップ5人の内で青嶋氏を含め4人が麻布卒)。
また高校時代には東大模試の上位ランカーだったので、受験をしていれば東大であれば余裕で受かっていたでしょう。しかし将棋のプロ棋士を目指す場合は大学に行かないことも多く、彼もまた例外ではなかったようです。
将棋より先に実現した羽生善治との対局
青嶋氏は「目標の棋士は羽生善治」と公言していますが、その目標の棋士と対局する場が先に訪れたのは将棋ではなくチェスでした。
それは2015年の7月にIVリーグという国内の高レート者10人程度で定期的に開かれているリーグ戦での対局でした。
棋譜は手に入れることができませんでしたが、結果は羽生さんが勝利したようです。
参考外部リンク:16th IVL Tournament Report | 小島慎也氏のブログ
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