別名八方桂馬!チェスのナイトの動きと使い方

チェスのナイトの動きと使い方についてです。

ナイトは馬の頭の形をした駒で、将棋の桂馬が前だけでなく右に左に後ろへと移動できるようになったような駒です。

別名八方桂、八方桂馬などと呼ばれ、これはもちろん将棋の桂馬に由来する呼ばれ方です。

ビショップやルーク、クイーンなど直線状に動く駒は感覚として動きが理解しやすく、また手を読む場合でも分かりやすいですが、ナイトのようにトリッキーな動きをする駒は慣れるまでは動ける範囲を見落としがちで、自分の手も相手の手も読みにくい初心者殺しの駒です。

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ナイトの動かし方

ナイトの動きは他の駒と比べて非常に特殊であり端的に言えば変わっています。
まず上下左右どの方向でもいいので2マスまっすぐ進みます。そこから右か左へ直角に曲がり1マス進みます。これがナイトの動きです。

下図の赤で示したマスが画像中央にいるナイトが移動できるマスです。

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また他の駒に無い特殊な性質として「間にある駒を飛び越して移動することができる」という性質があります。

ナイト以外の駒は進路上に他の駒がある場合はそれ以上進むことができません。しかしナイトだけは駒を飛び越して移動することができます。

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この特性のおかげでナイトはチェスの初期配置でポーン以外に動ける唯一の駒となっています。

ナイトの手筋

駒のうまい使い方や数手一組の連続した駒の動かし方の事を手筋といいます。

ナイトを使った手筋といえばやはり両取り、チェス用語でいうフォークでしょう。
以下の図ではナイトによるクイーンとキングにフォークがかかった状態です。

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フォークとは二つの駒に対して同時に攻撃判定を当てることによりどちらか一方を確実に取れるというテクニックです。

チェスでは全ての駒でフォークをすることが可能ですが、ナイトによるフォークは比較的多く現れます。

また初期配置の関係で「キングとルーク」「クイーンとルーク」をナイトでフォークする(される)という経験をほぼ全てのチェスプレイヤーがしています。

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上の図の様にタダでルークが取られるような状況になることも少なくなく、この印象もあって「ナイト = フォーク」というイメージが強いです。

ナイトの価値

チェスでは駒得、駒損の計算をする際のポイントが大体算出されています。

ポーンを1とした場合に一般的には以下のようになります。

キング:∞

クイーン:9

ルーク:5

ビショップ:3

ナイト:3

ポーン:1

上記の通りなので、ナイトとルーク、ナイトとクイーンを交換できるのであれば得であり、ビショップとの交換であれば優劣無しとなります。

しかし実際のところはビショップの方がナイトより少し価値が高いというのが、多くのプレイヤーの感覚のようです。

ナイトの棋譜での表記

ナイトは英語で書くとつづりは「Knight」ですが、棋譜での表記は「N」です。

これは「K」と表記するとキングと被るためこのような取り決めとなっています。

ちなみに古い棋譜では「Kt」という表記が使われているものもあるそうです。

ナイトに関する豆知識

チャトランガにも全く同じ動きの駒がある

チェスはインドのチャトランガというゲームに由来を持ついわゆる「チャトランガ系ゲーム」の一つです。チャトランガ系ゲームには他に日本の将棋や中国のシャンチーなどがあります。

そして駒もチャトランガにあった駒に由来するものが多く、ナイトもその一つです。
ナイトの由来はチャトランガの「馬」という駒です。

馬はナイトと全く同じ動きができる駒で、将棋の桂馬の由来でもあります。

騎士を意味するナイトという名前なのに完全に馬の頭の形の駒であるのは、由来の駒が「馬」であるからなんですね。

前後の区別がある

ナイトはチェスでは唯一前後の区別があるコマです。

というのもポーンやキングなどナイト以外の駒は360度どの向きで置いても見た目に変わりありませんが、ナイトは馬の頭ですので明確に「前側」があります。

特にルール上の決まりがあるわけではないため、どの方向に馬の顔を向けるかはプレイヤー次第ですが、やはり相手側に向けるプレイヤーが多いようです。