チェスの発祥と歴史についてです。
チェスの発祥は、古代インドにあったチャトランガというゲームだと言われています。
日本の将棋もチャトランガが発祥と呼ばれており、中国の象棋や韓国のチャンギも同じルーツを持つボードゲームです。
現在は世界で同じルールで指されているチェスですが、今のルールになるまで何度もルールや駒の動きが変わっていたりしています。
それらのことについてそれぞれ詳しく見ていきましょう。
チェスの発祥は古代インドのチャトランガ
ヨーロッパに伝わるまで
チェスの発祥は、古代インドで遊ばれていたチャトランガというゲームだと言われています。
チャトランガ自体は、歴史的な背景もありインドでも既にほとんどプレイされていません。
そのチャトランガが6世紀ごろにペルシア~中東に伝わってシャトランジとなり、8世紀にロシアを経て9世紀ごろに西ヨーロッパに伝わったとされています。
最古文献としてはササン朝ペルシアのホスロー2世(西暦600年頃)が残したものでチャトランガについて言及されており、その後シャトランジが発明されたとしています。
ちなみに日本には中国経由(東南アジア経由説有)で8世紀ごろにチャトランガが伝わり将棋が生まれたと言われています。8世紀と言えば日本は平城京~平安京の頃です。
チャトランガってどんなゲーム?
チャトランガは、駒を使って相手の王様を責めるゲームというのはチェスなどと同じですが、もともとは4人制のゲームだったことが分かっています。
そしてサイコロを使っていたことも分かっており、現在のチャトランガ系列のゲームと異なり運の要素が介入していました。
その後、2人制のチャトランガができ、サイコロによる運の要素もなくなりました。
2人制のチャトランガの駒の配置は今のチェスとほぼ同じです。
出典:wikipedia
駒の動きなどのルールに関しては時代によって異なっているので、一概には言えませんが、基本部分である「お互いが交互に駒を動かす」「相手の王を取ったら勝ち」という部分は共通のようです。
チェスの歴史
8世紀にロシア、9世紀に西ヨーロッパに伝わりチェスができた後もルールは追加されたり変更されたりしています。
まず15世紀に「将」の駒がクイーンに、「象」の駒がビショップになりました。スペインなどではいまだに象と呼んでいたりもします。
さらにポーンが初手で2マス進めるようになったり、キャスリング、アンパサンなどのルールも増えていきました。
これらはそれぞれ違う国発のルールを取り込みながら発展していきました。
今のルールは16世紀ごろにはほぼ完成していたようです。
そして近代に入り世界戦が行われるようになり、世界チャンピオンが生まれました。
国際チェス連盟(以下FIDE)が世界戦を主催するまではチャンピオン都合で挑戦者を受け付けたり受け付けなかったりなどいろいろ適当だったのですが、FIDEが制度をきちんとして世界チャンピオン戦を行うようになってからは、きちんとしたルールにのっとって世界チャンピオンが生まれています。