オリンピック種目としてのチェス競技

オリンピック種目としてのチェス競技についてです。国際オリンピック委員会(以下IOC)が定義するオリンピック競技として採用される種目の条件をチェスは満たしていますが、2020年の東京オリンピックを含め過去のオリンピックでは採用されたことはありません。しかし2024年のパリ大会で追加種目またはデモンストレーション種目として採用される可能性があります。現状

チェスはマインドスポーツという頭脳を使うスポーツとして国際的には位置づけられており、IOC承認国際競技連合(ARISF)という団体に国際チェス連盟も加入しています。

このARISFに所属している競技の中で、世界中で行われており、多くの追加投資が必要でなく、その競技の国際連盟がきちんと世界中のプレイヤーや団体をコントロールできているなどの点を加味してオリンピックの追加競技は選ばれます。

そしてチェスは諸条件をきちんと満たしているどころか、ARISF所属の競技の中で最も競技人口が多く、世界で広くプレイされているスポーツなので、それだけを考えれば採用される可能性が非常に高いと言えます。

ただし明文化はしていませんがIOCはマインドスポーツをオリンピックには採用しない方針であるとされているので、これが一番の障壁となっているようです。



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2024年パリオリンピックでの採用は?

まだ何も決まっている段階ではありませんが、FIDEがIOCに対してチェスを追加またはデモ競技として採用してほしい旨の申請を出したというニュースが出ました。

外部リンク:Chess Put Forward To Join Paris 2024 Olympic Games | Chess.com

またフランスはチェスが非常に盛んな国の一つであり、開催国で人気の競技が新種目として採用されることもあるため、デモ種目ぐらいであれば十分に採用が期待できると考えられます。

追加競技となるとやはりIOCの「マインドスポーツは採用しない方針」が変わらなければならないので、まずはデモ種目としてでも採用されることが大事だと思います。

過去に採用の話が出たことがある

2018年の冬の平昌オリンピックの際に、チェスがデモ種目として採用されるというニュースが一部で流れました。

外部リンク:チェスが2018年から五輪種目に追加 | スプートニク

e-sportsという言葉が日本でも流行り始めたころのニュースだったので、それとは違いますが体を動かすわけではないチェスもスポーツの一つであるという認識が以前よりは受け入れやすかった時期です。

しかし結果的には誤報で、平昌オリンピックでは正式種目どころかデモ種目でさえありませんでした。

また2020年の東京五輪に関しては特にチェスが採用されるという話はありません。

チェスオリンピアード

チェスはオリンピック種目ではありませんが、チェス界のオリンピックと言えばオリンピアードという2年に1度開かれる国別対抗の大会があります。

開催時期もオリンピックに合わせて行われます。

オリンピアードは各国が4人同士の代表を選出して団体戦を行います。(メンバーは5人選出されている)

国同士対戦の結果で勝ち越しで2pt、引き分け1pt、負け越し0ptとして、既定の試合数をこなした後に最終的に一番多くのポイントを獲得した国が優勝となります。(勝ち点方式)

ちなみに以前は各選手の対戦成績を勝ち1pt、引き分け0.5pt、負け0ptとしてその合計点を用いており、サッカーでいうと得失点差で優勝国を決めるような形でした。

参加に際して予選はないので、参加表明さえすればどんなに弱い選手しかいない国であっても、それがその国の代表であるならば参加することができます。

日本からも小島氏や南城氏などの強豪選手が参加しています。ただ上位勢である羽生氏、森内氏、青嶋氏といったプロ将棋棋士の方たちは参加されていないようです。



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